
建設業許可の業種の中に、建築工事一式という業種があります。
名称だけで見ると、これがあれば全ての建設工事ができると思われるかもしれませんが、結論としてはできません。
建築一式工事の内容として、
<元請業者の立場で総合的な企画、指導、調整の下に建築物を建設する工事であり、複数の下請業者によってい施工される大規模かつ複雑な工事>
となっています。
分かりやすく区分すると、「建築確認」が必要とされる新築及び増改築が建築工事一式となります。
建設工事の種類は、一式工事と専門工事に区分されており、「建築確認」が不要な工事は専門工事に該当し、それぞれの建設許可が必要となると認識いただければ問題ありません。
例)屋根に太陽光パネルを設置する ⇒ 屋根工事業
ガラスフィルム工事 ⇒ ガラス工事業
インターネット工事 ⇒ 電気通信工事業 など
したがって、建築一式工事の許可があれば何でもOKとはならないことになります。
これらを知らずに工事請負契約を締結し施工をしてしまうと、建設業法違反となり処分(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)を受けることになります。
罰金などの刑を受けた場合は欠格事由に該当することになりますので、
①既に建設業許可をお持ちの場合 ⇒ 取り消し
②建設業許可をお持ちでない場合 ⇒ 5年間は新規許可を受けれない
という、事業にも重大な影響を受けるものとなります。
専門工事は簡単に判断がつく場合と、判断がつきにくい場合があります。(〇〇建設業許可を取りたいとご相談がありましたが、内容をお聞きすると△△建設業に該当するなどのケースがあります)
当事務所は、初回相談は無料でお請けしておりますので、疑問点などは遠慮なくご相談ください。
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