「許可って、書類を揃えれば通るんでしょ?」
…そう思って進めた結果申請直前でストップする会社が本当に多いです。

建設業許可は、形式的なチェックではなく“体制(人・経験・お金・法令遵守)”が整っているかを見られます。国交省も、許可制度は不適格業者の参入排除の観点から要件を課している、と整理しています。

そして致命傷になりやすいのが、次の「6つの壁」です。

  • 経営業務の管理(いわゆる“経管”)
  • 営業所技術者等(旧:専任技術者)
  • 財産的基礎(500万円など)
  • 誠実性
  • 欠格要件
  • 社会保険

根拠は、建設業法7条(許可要件)・8条(欠格要件)および国交省の要件整理です。

ここからは、現場で「落ちる・止まる」典型パターンを、要件ごとに“危険ポイント”中心で解説します。


1) 一番多いのがここ:経営業務の管理(経管)が「証明できない」

許可要件の中で、実務上いちばん揉めるのが**経管(経営業務の管理)**です。

引っかかりポイント(あるある)

  • 経験年数が足りない(“建設業の経営経験”としてカウントできない期間が混ざる)
  • 肩書はあるのに、実態として経営に携わっていた証拠が薄い
  • 個人事業→法人成り、役員交代、他社在籍などで、経験の連続性が説明できない
  • “補佐した”つもりでも、補佐の職務・権限・業務内容が立証できない
  • 証明資料(契約書・請求・入金・発注・工事台帳等)の整合が取れず、突っ込まれる

申請実務では「経験そのもの」より、**経験を“行政が納得する形で立証できるか”**が勝負になります(ここが他事務所が嫌がる理由になりがちです)。

他の事務所で「難しい」と言われた案件でも、当事務所は多数の対応実績があります。
つまずきやすい“経管”の立証を、会社の沿革・契約実態・入出金・工事実績のストーリーに落とし込み、補正を見越した資料設計まで行います。


2) 2024年以降、見落とし注意:専任技術者 → 「営業所技術者」へ(名称変更)

最近の見落としがこれ。
従来「専任技術者」と呼ばれていたものが、**法令上の整理として“営業所技術者(特定は特定営業所技術者)”**という名称に変更されています(施行規則改正に基づく運用整理)。

引っかかりポイント(あるある)

  • 資格はあるのに、業種がズレている(例:内装仕上と建築で取り方を誤る
  • 実務経験ルートの年数・内容が、業種要件に合っていない
  • 常勤性が弱い(別会社の役員兼務、出向形態、現場出ずっぱり等)
  • 営業所技術者は原則「営業所常勤」前提。例外兼務は条件付き。

国家資格でカバーできるかは、国交省の「一覧」で業種ごとに整理されています。


3) 財産的基礎:「500万円あるか?」より“見せ方”で止まる

一般建設業の典型は、いわゆる500万円要件(自己資本や資金調達能力の説明)で引っかかるケース。国交省資料でも要件として整理されています。

引っかかりポイント

  • 決算書の数字はあるが、内訳や根拠資料が弱い
  • 直近期が赤字・債務超過で、説明の組み立てが必要
  • 更新申請をしたいが、決算変更届(事業年度終了報告)未整備のままになっている

ここは「会計が弱い会社ほど放置しがち」なので、先に整えるだけで一気に前進します。


4) 誠実性:軽い気持ちの“虚偽・不備”が一発アウトの入口

誠実性は、要件として明示されていて、役員等・支配人・営業所代表者などが対象になります。

引っかかりポイント

  • 申請書や添付書類に、重要事項の虚偽/欠落(後述の欠格要件側にも刺さる)
  • 過去の行政処分歴や契約トラブルがあるのに、整理せず突っ込む
  • 実態と書面の齟齬(常勤、勤務実態、工事実績)

“バレなきゃいい”は最悪です。許可後の取消・更新不可につながります。


5) 欠格要件:役員1人の過去で、会社全体が止まる

欠格要件は建設業法8条に規定され、ここに該当すると許可が出ません。

引っかかりポイント

  • 役員・一定の支配力がある人(株主等含む)が該当し、**「会社は問題ないのにダメ」**が起きる
  • 過去の許可取消・処分、刑罰等の履歴が絡むと、期間計算人物範囲の整理が必要

この論点は、自己判断で進めるほど不許可となりやすいので、早めにスクリーニングした方が安全です。


6) 社会保険:未加入そのものより「適用関係の整理不足」で止まる

社会保険については、国交省が加入対策やガイドラインを公開し、建設業の適正化の重要テーマになっています。

引っかかりポイント

  • 法人なのに未加入、または加入していても雇用保険の整理が曖昧
  • 一人親方・家族従事者・短時間労働など、適用の線引きが整理できていない
  • 下請管理(法定福利費)を含め、元請からチェックされる時代

ここまで読んで「ウチ、無理かも」と思った会社ほど、実は突破口があります

建設業許可は、要件を知らないと「無理」に見えます。
でも実際は──

  • 経管:経験の組み替え・補佐体制・立証資料の設計
  • 技術者:資格ルート/実務経験ルートの最適化、常勤性の補強
  • 財産:決算・残高・調達の説明設計
  • 社保:適用関係の整理と証跡整備

こうした**“組み立て直し”**で通るケースが少なくありません。

当事務所は、他の事務所で「難しい」と言われた案件でも、要件整理から立証・補正対応まで一貫して支援し、許可取得に結びつけてきた実績が多数あります。
(※もちろん個別事情により見立ては異なりますが、可能性があるのに諦めるのは早いです。)


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「経管が足りない」「技術者がいない」「決算が弱い」「社保が不安」
その状態でも、許可取得のルートが残っていることがあります。

✅ 何が足りないのか(論点)
✅ 何を揃えればいいのか(証明資料)
✅ どこから着手すべきか(最短ルート)
を、建設業法の枠組みと運用実務に沿って整理してご提案します。

まずは「いまの状況」をそのまま教えてください。
“ダメと言われた案件”ほど、当事務所の得意分野です。

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増田良和
増田良和